これは言わないで! NG集 その1

■「早くしなさい!」これはNG。
この言葉の奥には「早くすることが大切。遅いことは価値がないこと。」という気持ちが伝わるかもしれません。大人からすれば、そういうつもりはなくても、子どもたちは言葉の奥にある思いを敏感に感じ取ります。早くしなさいといわれ続けた子どもは、言われるまで、何もしません。さらに、言われた時だけ、あせって、早くすることだけを考えています。あせってパニックを起こしてしまう子に育ってしまいます。急がなくても「ゆっくり、じっくり、ていねいに」をモットーに行なうことを教えましょう。
■「こんな問題も解けないの?」「こんなこともわからないの?」はNG。
この言葉の奥には、「この程度の問題は解けて当然。あなたは、当然のこともできない基準以下の人間である。」というメッセージが伝わってしまいます。自分の存在が「生きる意味のない存在。価値のない人間」という受けとめ方をしてしまうかもしれません。解けないには解けない原因があります。特に、算数の応用問題や文章題などは、学校でいきなり式をたてることを要求されるため、子どもたちは頭の中で、文章をイメージ化させようとします。それは、脳が発達段階の小学生のうちは、してはいけないことだと思います。文章を一文一文、どういうことを書いてあるのかを絵や図に直してゆくことから始めましょう。解けなくても、考える力をこのようにして引き出してあげることができます。そして、自分の力で発見して解けた時、どれほどの自信につながるでしょうか。子どもは信じられてこそ、可能性を引き出すことができるのではないでしょうか。