子どもの可能性は無限大!…1
子どもの可能性は無限大!…1
小学2年A君の場合
A君は、まだ小学2年生。外遊びが大好きで、元気なお子さんでした。けれども、勉強面においては机の前でじっと座ることがまだ、難しいというお子さんでした。
この学年では60分座って勉強するのも、大変なことだと思います。特にA君にとっては、塾の習い始めは、きっと大きな試練だったのだと思います。算数の文章題も、読んでできない。国語の読解問題も、最後まで読めない。・・・うーん。どうしようか。と思い、計算のパズルをさせてみました。すると、もう夢中になって解きだすのです。私は、生き生きとパズルに取り組むA君に、他の一切の勉強をストップして、パズルに専念してもらいました。
計算パズルを宿題にもしてきていい?と聞くので、了承しました。
2カ月か3カ月、本当に計算パズルだけをやり続けました。パズルも徐々に難しくなってゆきだした頃、国語の読解問題を1枚渡しました。
すると、3カ月前には、文章を最後まで読むことができなかったA君が、最後まで読んで、解きだし、おまけに全問正解してしまったのです。
そこで、気をよくしたA君に、今度は学校準拠の国語の問題集を初めからするようにと手渡すと、喜んで国語をするようになりました。すると1カ月ほどで、問題集の半分を終えてしまいました。
そして、いよいよ本題の算数の文章題に取り組むように勧めると、かつて、字も汚かったA君が、すごくきれいな字で、文章題の絵や図を書いて、問題を解きだしたのです。これには、本当に驚きました。
そして、どんどん、算数の文章題を解きだすのです。そして。嬉しそうに「先生、これ、おもしろいわ」と言うのです。今度は、算数の文章題に夢中になり、一心不乱に勉強しています。今では90分を集中して、考え続けるA君に変身してしまいました。
私たちがA君に教えてもらったこと。それは、無理やりさせる勉強より、達成感や、喜びを持ちながら、「考えるって楽しい。」という気持ちで勉強に向かうと、本当に可能性が開かれてゆくということでした。
A君にとっては、外遊びも、パズルも、国語の読解問題も、算数の文章題も「外遊び」の延長線上に位置しているのかも知れません。創意工夫しながら夢中で遊ぶ子が、創意工夫して「深く考える」勉強につながるよう、子ども達を応援したいと思いました。