これは言わないで! NG集 その3
これは言わないで! NG集 その3
・「○○高校くらい行けなかったらどうするの。」というのもNGです。
この言葉の奥に「恥ずかしい。世間体が悪い。近所の人に何て思われるか」という思いがあったら、絶対NGです。子どもたちは、世間体のために高校に行くんだな、というお母さんの思いをストレートに受けとめます。人に馬鹿にされないために勉強というものや高校というものがあるんだと思うでしょう。お母さんの見栄のために自分は勉強をさせられているんだと思うことでしょう。いったん、そのフレージングを持ってしまうと、「親のために勉強をさせられているかわいそうな私」というスタンスとなり、苦しくなると、人のせいにして、自分で道を切り開けない子どもになってしまいます。勉強ができないだけでなく、将来、嫌なことがあったらすぐにくるりと背を向けて、逃げてゆく「生きる力」のない子どもになってしまいます。
・「ちゃんとしなさい。」「しっかりしなさい。」「頼りないなあ」はNGです。
この言葉の奥に「できなければだめ」という思いがあるかもしれないからです。子どもたちは、できなければ価値がない、すなわちできる・できないで人間の価値が決まると刷り込まれるでしょう。大切なのは、できない自分でも存在自体が大切で尊ばれているというメッセージです。その気持ちを深く抱いた子どもは、精神が安定します。愛されているという実感が、子どもたちを成長の土台です。完成された人間などいないと思います。誰もが発展途上であり、未熟を抱えた存在であることを認めながら、それでも最高の努力をしつつ、成長する過程にこそ輝きがあるのではないかと思います。ここで、誤解を避けたいのは、できることがいけないということではありません。可能性を引き出すために、可能性を阻む言葉を避けていただきたいということです。