教えるほどに「考えない子」になってゆく悪循環を考える-1
教えるほどに「考えない子」になってゆく悪循環を考える-1
D君は、小学校の2年生のときに入塾されたお子さんでした。
D君は計算も、文章題も、国語もみんな苦手なお子さんでした。
私は、D君が苦手な計算問題を、つまずいたところから教えていきました。そして、できるだけ、そばについて個人的に頻度良く見るようにしてゆきました。
確かに、少しずつ伸びてゆくのですが、勉強が好きになったり、自信がついていったりするわけではありませんでした。
なんとかしてあげたいと思って、教えれば教えるほどに、「考えない子」になってゆくのです。
わからないところを教えれば教えるほど「考えない子」が生まれる。
この矛盾は、私の長い間の謎でした。中学生以上になれば、まだ、それも効果があるのですが、小学生の間は、特に教えるほどに考えない子になってゆくように思いました。
私は、どうにかして、道がないものか、求めました。
さまざまな本を読んだり調べたりして、徐々にこのことは、私だけの悩みだけではないことがわかってきました。
世の中のお母さん方も、多くは、子どもに教えるほどに「考えない子」になっている悪循環で悩んでおられたのです。
<次号へ続く>