絵本の読み聞かせのすすめ
絵本の読み聞かせのすすめ
私が20年間、塾で小学校1年から高校3年の子どもたちと接してきたことと、今、2歳と5歳の子どもを育てる中で、つながってきたことがあります。
それは、小さい頃の絵本の読み聞かせの偉大さ、本好きにすることの将来の可能性です。ふんだんに、様々な絵本を周囲に置いてやって、一日に3冊は読み聞かせをしてやること、そうした環境に子どもを置くと、本当に絵本好きになっていきました。そして教えなくても、絵本で学んだことと、実生活での体験が結びついてゆくのですね。
塾には、さまざまな子どもたちが入塾してきますが、本好きな小学生は、すごく吸収力がある子が多いと思います。小学校6年生で、中学1年の3学期に習う問題を初めて読むにも関わらず、中間・期末テストレベルの問題をパーフェクト近くに正解するので本当に驚いてしまいます。
小学生の間には、詰め込んで教えるより、本好きにしてあげること、好きな本を趣味のように読ませてあげることがいいと思います。特に絵本の読み聞かせなどは、小学校一年生で字が読めるようになったら、お母さんがやめてしまうケースが多いのですが、これはぜひ小学校3年生まで続けていただきたいです。
小学校の低学年では、自分で本を読んでいても、言葉をイメージ化する力がまだ備わっていません。読み手の気持ちや感情、イメージが子どもたちに伝わってゆきます。読んでいる方が、どのようなイメージで読んでいるかも、とても大きいのです。子どもたちは、そうした豊かな感情が伝わり、心を豊かにしてゆきます。そうしたことが国語の力、いえ、言葉をイメージに結ぶという、最もこの時期に引き出してあげないといけない力が身についてゆきます。
算数の文章題も、実は、そうした言葉をイメージ化し、絵や図になおすことから始まります。
勉強は無理やり教え込むものではなく、楽しいものなのだということを子どもたちが感じることが大切だと思います。子どもたちは、学びたがっています。そうした子どもたちのもともと、持っている可能性を引き出すことが、関わる大人たちの役割なのではと思っています。